年末年始はやっぱり、一年で一番好きな時期である。
毎年元旦、実家ではきょうだい3人と父母、祖父母と叔父叔母たち親戚も集まって、昼からお酒を飲んでいる(笑)。
去年は喪中だったのだが、今回は弟妹と三人で盛大におせちを作った。
年末買い出しに行くと、普段見ないような豪華な食材に、思わず立ち止まってしまうような安値がつけられていて、スーパーは大晦日の賑わいをみせていた。
頭付きの立派なエビや新鮮な鯛、和栗に黒豆に蒲鉾と、買い物かごにたらふく贅沢な食材を詰め込んだ私たちは、
悲しいことにまだ収入のない学生であるので、無邪気に親のカードを切った。
近年は元旦の過ごし方も多様化して、おせちやお雑煮をたべない家庭や、購入する家庭も増えているようだけれど、
豪華な料理を作って、凝った盛り付けをするのは、やはり楽しい。
とはいえ、普段作らないようなものを作るものだから、何かと事件がある。
栗原はるみさん(我が家は昔から皆彼女の信者である)のレシピをみながら、海老の艶煮、伊達巻、なます、昆布巻き、筑前煮、松風焼き、きんとんなど、次々果敢に挑戦していった我々だったが、
みんなつまみ食いはするし、形は全然きれいに出来ないし、なかなかの苦戦を強いられた(笑)。
妹に至っては、きんとんいっぱい作る!!と目を輝かせて張り切って、
スマホ片手に鍋でせっせと作っていたのだが、
古くなって固まった蜂蜜を一生懸命出していたらなんと蟻が出てきたらしく、部屋に引っ込んでしまってしばらく出てこなかった。
今年は祖母の自宅のキッチンを借りて料理をしたのだが、
何しろ何十年も住んでいる古い家であるので、器具も食器も(調味料も)、随分と年季の入ったものが揃っている。
一番すごかったのは、貰いものらしい立派な漆塗りの重箱で、
外側が深みのある黒、内側が朱の七々子塗のお重だった。
そもそも御節を重箱に詰めるのには幸せを重ねるという意味が込められているそうで、
箱の段や御節料理にも様々な意味があるらしい。
金団が金運の縁起担ぎであることは知っていたが、海老は茹でると腰が曲がるから長寿とか、黒豆は邪気払いと勤勉とか、一品一品作りながら調べてみると、全然知らないで食べていたものばかりだった。
適当な代替ではダメなのである。
和食には醤油やみりん、お塩、お酒の他にお砂糖もよく使うけれど、
大人数ぶん御節を用意した後は、相当な量のお砂糖がなくなってしまったので驚いた。
そもそも料理に砂糖をたくさん使う文化は割と珍しく、
例えば西洋ではデザートで砂糖をたくさん使うことはあっても、料理はあまり甘くしない。
きっと昔は砂糖は貴重だったから、砂糖をふんだんに使った料理がハレの日のごちそうだったのだろう。
とはいえ、時代の流れは冷酷で、今は糖質が厳しく迫害される時代なので、来年はレシピを変える必要がありそうだ。
![](https://cecile.mods.jp/wp-content/uploads/2020/01/43748-300x225.jpg)
私は体験したことがないけれど、中国の旧正月には地域によって様々な、豪華な料理を作るそうだし、
西洋ではクリスマスほどでなくても、ケーキにコインを入れて演技担ぎをする文化などもあるそうだ。
皆さんは新年、どのようにお過ごしだろうか。
明けまして、おめでとうございます。皆さんにとって楽しいことがたくさんある、素敵な一年となりますように、、、