クオーター制。
1970年代ノルウェーで党内の半数程度を女性にあてることが義務付けられてから各国で取り入れられている、人種やジェンダーで、一定の枠を設けるしくみです。
日本では馴染みが薄いかもしれませんが、世界的に広く運用されている制度で、議会において国政レベルでクオータ制を導入している国は127カ国以上にも及びます[1]。
この記事では、このクオーター制を私たちも積極的に活用していきましょう、と主張したいわけですが、
いくつかの視点から、書いていきたいと思います。
女性が評価することの重要性
私たちの国では、高等教育(大学までの教育)までの男女間格差はほとんどなく、
例えばHDI(人間開発指数)と呼ばれる、就学率や1人あたりGDPの男女間格差で算出される指数は、世界でも上位にランクインしています[2]。
それでも日本のジェンダーギャップ指数が低い(144カ国中110位, [8])とされるのは、女性の議員割合が低いことや、管理職の男女間格差が大きいためです。
トップ一握りだけなら、そんなに大きな問題でもない、と思われるでしょうか。
そんなことはありません。女性の代表者、マネージャーの割合が低いことは、とても大きな問題です。
管理者は、人を評価する立場にある人であり、
管理者に女性がいないということは、女性はもっぱら男性から評価されることになります。
女性管理職の多い職場の方が、上司の理解が得られやすい上にロールモデルを身近に感じやすいため、女性が挑戦しやすい環境と言えます。
男女が構成している社会のリーダーに、男性も女性もいて初めて、よりバイアスのない評価がされるようになるのです。